間もなく30年を迎える721系電車

JR北海道に所属する、721系交流電車は現在、全車135両が札幌運転所に所属しております。

初期車が誕生したのは1988年の秋に登場し2003年迄、製造された721系は札幌都市圏を中心に、快速エアポート号を始め函館本線千歳線室蘭本線札沼線で活躍しております。

JR北海道では2018年以降、721系の初期車を中心に、新型車両へ置き換えて廃車にする計画ですが、経営状況が厳しいJR北海道ですので、置き換えが何処まで進むのか疑問な状況です。

721系も130kmのスピードを出して、快速エアポートへの運用で酷使されている面もあり、冬季の降雪での高速運行で下回りの老朽化も、私たちには計り知れない劣化が有るかも知れません。

ただ711系交流電車が昨年春に全廃され、旭川地区での運行も開始され転換クロスシート721系でございますので、サービスアップには貢献している車両だと思います。また2012年秋から電化されたばかりの札沼線での運行も開始され、客車から改造されたディーゼルカーに比べ、イメージアップにも貢献しておりますので快速列車・普通列車への運行になくてはならない車両だと思います。

JR北海道にはその他に731系・733系・735系がございますが、733系のuシートを除いて全てロングスシート車です。札幌都市圏でのラッシュ時の運行の場合、721系よりも乗降はスムーズでございますし、デッキも無いので遅延も少ないメリットもございます。しかし快速エアポートでの運行される733系は、前述のuシート以外は全てロングスシートになりましたので、721系の転換クロスシートの自由席で利用されていた旅客にとっては、やや不満になったのではないでしょうか。

快速エアポート号も時間帯によっては新千歳空港からの利用者以外に、千歳・北広島辺りの利用者もいらっしゃいますので自由席のロングスシート化された733系の運行も、やむ負えない面もあるかと思います。

今後721系初期車は、733系に置き換えられて行くと思いますのでこの夏休みに、北海道へ旅行される方は快速エアポートへの乗車や撮影を、早めにされますことをお薦めいたします。

またJR北海道も転換クロスシート車の同車の利点を生かして、快速エアポートや同いしかりライナー以外での運行の新規快速列車の設定もして欲しいと思います。経営面で厳しい状況は今後も続くので、無理のない事業計画で魅力ある鉄道でこれからも、運行して行くことを祈りたいと思います。

写真は千歳線 島松~北広島間を走る、721系普通列車札幌行き1721M電車。(快速エアポート以外にも、uシートを連結した普通列車の運用も存在する。その場合uシートは自由席になる。) 2008年8月撮影


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