台風9号・台風10号被害の影響で懸念されるJR北海道の鉄道路線

おはようございます。8月の今日で終わりですが、皆さん如何お過ごしですか。

今月に北海道を襲った台風の影響で、JR北海道鉄道路線も大きな被害が出ております。今月23日に台風9号の影響で石北本線 上川~白滝間では路盤流失により、運転見合わせとなり札幌~網走を結ぶ特急オホーツク(全便)と、旭川~北見を結ぶ快速きたみが当面、運休となっております。(石北本線のこの区間では昨年も、大雨の影響で被害が発生し、運転見合わせが暫く続きました。)

また石勝線でも盛土の崩落で被害が発生し、特急スーパーおおぞら(全便)と同スーパーとかち(全便)に運休が発生しております。その他には釧網本線の釧路~知床斜里で線路が一部冠水し、復旧までに時間が掛かる見通しです。

南富良野町空知川の堤防が決壊し、帯広市を流れる札内川の堤防も一部決壊の被害が発生しており、お住いの方々の生活に今後、影響が出る恐れもございます。今回の河川氾濫の影響で、根室本線・石勝線も運転見合わせており、掲載写真の快速狩勝号(こちらは旭川~帯広を富良野線経由で結ぶ、キハ150系使用の列車です。)も運休しております。

これから9月に遅い夏休みを北海道で過ごす方々にとっては、今回の台風9号台風11号の影響による被害で、旅行の中止や延期で残念な思いをされた方々も多いと思います。

JR北海道も冬季の豪雪による被害の他に、夏季の大雨による鉄道被害も最近、多くなって来ておりますので不採算のローカル線で被害に遭った場合、今後は廃線を打ち出すのではないかと懸念しております。今年の12月4日に留萌本線の留萌~増毛が廃線になりますが、先日には夕張線の新夕張~夕張を結ぶ、夕張線も廃止を表明いたしました。

JR北海道鉄道路線は、広い大地に人口が札幌を中心に集中し、その他は旭川・釧路・函館等の主要都市を除けば、人口の少ない地方都市が多く存在し、道民の移動もマイカーが多いのが特徴です。この為JR北海道のローカル線は本数も少なく、乗車人員も少ない路線も多い為、赤字額も年々増えて来ている状況です。また今後の少子高齢化や札幌周辺地区への人口増加により、周辺地区の人口減少による鉄道利用者も、減少するものと思われます。

冬季の厳寒な北海道での鉄道経営は、経費も大幅に掛かり採算を得るのは容易ではございません。また嘗て夏季に台風や大雨による被害の無かった北海道で、ここ数年の間に多くの被害が続出しているのも懸念されております。

今後、日本での自然災害は地震も含め、何処で起きてもおかしく無いですが、北海道の様に冬季の大雪に夏季の台風や大雨による被害に追い打ちを掛けて、大きな地震が発生すればダメージは計り知れないと思います。

今後のJR北海道を取り巻く環境はより一層厳しくなると思いますが、素晴らしい自然風景も多く有りますので、鉄道で移動できない地域へ行く場合を除いて、JR北海道鉄道路線に乗り移動を楽しみたいと思います。

写真は根室本線 芽室~御影間を走る、快速狩勝号帯広行き。(2009年9月撮影)


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