観光列車の種車が117系でガッカリ!


JR西日本で昨日、トワイライトエクスプレス瑞風の廉価版として、新たに観光長距離列車を2020年にデビューさせるとの発表がございました。

車両の種車117系6両を改造し、京都・大阪から山陽・山陰方面を結ぶ計画の様です。

トワイライトエクスプレス瑞風号は料金面も高く、庶民が気軽に利用できる列車ではございませんので、この様な廉価版列車を新たに誕生させる、JR西日本の鉄道運営に評価はできます。ただどうしても理解できないのは、旧国鉄型の117系を大掛かりな改造して、観光長距離列車として走らせるのかが理解できません。

片側両開きの2ドア車で、トイレも下関寄りの1号車のみしか設置されていない117系で、窓も上段下段式と下段下降式の窓でございますので、夜行での運転を計画している車両としては、冬季の隙間風も気になります。

速度面に関しては観光長距離列車ですので其れほど、速く走る必要はございませんが最高速度115kmの速度しか出せない車両だと、自然災害・人身事故・鉄道関連トラブルで遅延が発生した場合の、遅れの回復も望めない状況ですので、京都・大阪からの発着の場合、東海道本線の他の列車の遅延を、大きく発生させる原因にもなります。

それならば、北陸新幹線の福井・敦賀開業や、今後の特急列車の運転本数見直しで余剰になる、681系や683系を活用して、観光長距離列車へ改造した方が117系を改造するよりも、運転範囲も広くなりますし改造する車両も抑えられますので、117系からの計画を見直した方が、良いのではないかと思います。

観光長距離列車もグリーン車3列化や普通車座席は、681系・683系でそのまま生かせますし、ラウンジスペースに関しては、プチカフェテリアの車両を改造すれば良いと思います。ただグリーン個室に関しては電動車になりますので、もし静粛性を重視するので有れば、2号車の普通車をグリーン個室に改造すれば良いと思います。

防音性は特急型車両でございますので、117系に比べると681系・683系の方が優れており、夜行で運転する場合も減光できる様な仕様に、改造すれば良いと思います。

トイレ・洗面所に関しては、681系の場合4箇所設置されており、4号車は身障者用のトイレも設置させておりますので、それらの施設を流用して生かせば良いのではないでしょうか。

それ以外の普通車座席に関しては、285系ノビノビ座席の様にゴロンとできる様な、畳敷きの座席で良いと思います。

運行範囲は京都・大阪から山陽・山陰方面ですが、681系・683系の場合、交直流特急電車ですので、北陸本線の交流区間も当然走れますし、JR九州への乗り入れも可能になります。またJR四国への入線も可能になりますが、パンタグラフを下枠交差型からシングルアームタイプに交換し、松山まで運転する事ができればベストですね。

観光長距離列車を企画し廉価版の運賃・料金で移動できる車両でも、運転区間が関西~山陽・山陰だけでは、余りにも運行範囲が狭いですし、リピーターも付きにくいと思います。

本来であれば新製した方が良いかと思いますが、新製予算の関係もございますので今後、将来に渡って末永く運転して欲しいと思いブログに書きました。

ただ681系・683系も非電化区間の山陰鳥取方面へ、走らせる事はできませんのでもしJR西日本が、マーケティングを実施し旅客ニーズで、非電化区間の観光地への移動にもニーズが有るので有れば、今月新製回送されたSLやまぐち号用の客車を追加増備で新製して、展望車のマイテ39・マイテ49タイプの3列グリーン車や、マロネ40の様な個室寝台車の製造、更に食堂車はマシ35・オシ17の現代版や、スロ54やナロ10タイプの3列グリーン車、そして普通車は畳敷きのオハ35・スハ43・ナハ10タイプの客車を、新製する方がベストだと思います。

客車で新製する場合、機関車の問題も発生いたしますが、JR貨物電気機関車ディーゼル機関車を、リースして貰い運転するのが良いと思います。

ただ2020年頃に登場する予定ですので、当初の117系からの改造から変更される可能性も、否定できない状況だと思いますので、今後JR西日本の新たな発表を待ちたいと思います。

JR東日本も四季島の運行が順調な様ですが、今後は各支社で観光列車が運転されそうですね。


写真は北陸本線 牛ノ谷細呂木間を走行する、683系電車の特急しらさぎ号。

2003年6月撮影


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