デビューしてから間もなく20周年になるE653系特急電車

1997年10月のダイヤ改正で、老朽化した485系の置き換えの為、E653系特急電車がデビューしてから間もなく20年になります。

JR東日本水戸支社の勝田車両センターに配置されたE653系は、7両編成8本の基本編成と、4両4本の付属編成の合計72両が製造されました。

勝田車両センターへ配置されていた頃のE653系は、特急フレッシュひたち号の専用特急列車で、特急スーパーひたち号への運用はございませんでした。その他に臨時列車で北は青森から南は伊東まで、臨時列車として運転され、車両ごとに塗装もバラエティーに富んでおりました。

特急フレッシュひたち号も、7両編成のみの編成から、11両編成・14両編成の組み合わせで運転されて来ましたが、付属編成同士を連結した8両編成での運転はございませんでした。

勝田車両センターに配置されたE653系も、常磐線の特急列車をE657系10両編成へ統一して置き換える事が決定し、651系と共に2013年3月のダイヤ改正で、常磐線特急での運転を終了いたしました。なおこの時に特急スーハーひたち号と特急フレッシュひたち号の愛称は、特急ひたち号と特急ときわ号に改称され廃止されました。

常磐線特急での運転を終えたE653系はその後、全ての車両が郡山総合車両センターで改造され、特急いなほ号用の1000番台として再デビューいたしました。改造の際には新製時には製造されていなかったグリーン車が、1号車に設けられ、定員18名の3列シートのゆったりしたグリーン車へ生まれ変わりました。その際に外観の塗装も塗り替えられ、全て特急いなほ号カラーに統一されました。

一方、付属編成の4両は暫く勝田車両センターへ配置され、臨時列車で使用されて来ましたが、2014年3月を以て勝田車両センターから撤退し、特急しらゆき号用として改造されました。なお特急しらゆき号用の車両には、グリーン車への改造はございませんでした。ただ外観の塗装はしらゆき号用の塗装に変更され、特急いなほカラーとは異なる装いで、再デビューいたしました。

現在E653系は72両全てが、新潟車両センターに配置され、前述の特急いなほ号・特急しらゆき号に使用されております。

その他に臨時列車として、週末を中心に新潟から千葉舞浜や東京を結ぶ、京葉線経由の臨時列車や、冬季には大宮から高崎線上越線北越急行ほくほく線十日町を結ぶ、臨時列車にもE653系が使用されております。

梅雨の時期、関東地方は南岸に停滞する梅雨前線の影響で、雨も降りやすく曇り空の日も多いですが、梅雨前線から離れた日本海側は、この時期は天気も安定しておりますので、E653系羽越本線白新線信越本線で撮影するには、絶好のベストシャッターチャンスでも有ります。

この週末、上越新幹線を利用し新潟・長岡から、日本海側を走るE653系特急いなほ号や、特急しらゆき号の乗り鉄と撮影地での沿線撮りをしに、足を運んでみては如何でしょうか。


写真は常磐線の友部~内原間を走る、E653系特急フレッシュひたち号。(2012年8月撮影)


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