全廃もそう遠く無い東武鉄道350系電車

こんばんは。今夜は今日の鉄道ブログで更新した、東武1800系関連の記事に引き続き、東武350系に関するブログで更新いたします。

昨日でラストランを迎え、通算49年に渡って東武鉄道で運転されて来た、派手目の赤塗装の1800系が営業運転から退きました。

但し1800系から改造された350系4両編成3本合計12両は、今も特急しもつけ号と臨時列車の特急きりふり号の他に、団体列車で運転されております。

1800系から改造された350系は、日光線鬼怒川線野岩鉄道会津鉄道での運転を考慮して、主電動機の比率の変更、発電ブレーキ・抑速ブレーキの追加、前面愛称表示器の自動幕取り付け、外観塗装の変更等の改造工事を行い、1991年7月にデビューいたしました。

種車となった1800系は、1813編成6両と1816編成6両の2編成ですが、1813編成は日本車両で製造され、1816編成はナニワ工機(後のアルナ工機)で、ぞれぞれ1969年9月11日に落成した編成です。当初は4両固定編成で製造された1800系も、6両化により2号車・3号車に2両分の増結編成が製造され、増結編成の中間車は何れも、アルナ工機で1979年3月30日に落成いたしました。

改造で4両化された際に、352編成だけは1979年に製造されたアルナ工機製の車両で、前述の改造の他に1号車と4号車の部分に運転台取り付け改造の、大掛かりな工事が行われた車両でございます。

外観の塗装と前面の愛称方向幕、ヘッドライトの部分の形状変更工事を除いて、赤塗装にすれば1800系とあまり変わらない姿の、350系らしい姿かと思います。

350系の車内は1800系時代とほとんど大差無く、定期特急列車のしもつけで乗車すると、何処と無く昭和時代にタイムスリップした感じの車内設備でございます。

例えばシートはリクライニングシート機能の無い、回転クロスシートでトイレは狭い和式トイレと、小さくて使い勝手の悪い手洗い装置、車内のエアコンもまた年代物の機械で、塗装も爽やかなイメージとは裏腹に、車内の陳腐化は否めない点もございます。

350系も351編成は今年4月に全般検査を受けたばかりですが、もしかしたら今回の全般検査が、最後になる可能性も高いと思います。

500系リバティが昨年デビューし従来の6050系300系で運転されて来た、快速列車や特急列車も老朽化によって500系に置き換えられました。

300系も1800系からの改造車ですが、500系リバティのデビューにより廃車解体されましたので、350系も今後の500系増備によっては廃車になる可能性も、高くなって来ていると思います。

2020年には東京オリンピック開催で、外国人観光客も多く訪日して来ますので、東武鉄道としても製造されてから50年近く立ち、改造されてから25年以上経った350系を、何時までも運転させるとは思えませんので、今後は東武鉄道のイメージアップと効率化、合理化を兼ねて350系500系への置き換えを、進めて行くと思います。

なお特急しもつけ号に関しては、東武宇都宮線のホーム有効長の関係で、4両が限界ですので500系リバティ3両になって1両減少する分は、新栃木まで特急リバティきぬ号等で、併結して運転されるのでは無いかと思います。

特急しもつけ号利用者や特急きりふき号利用者も、新しい500系リバティの方が、車内で電源コンセントも使用でき、トイレも多目的トイレの洋式トイレや男子トイレもございますので、最新型の車両設備を待ち望んでいると思います。

昭和の高度成長期時代に誕生した1800系の面影を残す、350系3編成の終焉は迫って来ておりますので、もし撮影や未乗車の方々は、今から実施いたします事をお薦めいたします。

※写真は東武スカイツリーライン武里~一ノ割を走る、臨時特急列車のきりふり号浅草行き。
350系は1800系からの改造だが、下回りや車内設備に関しては1800系時代と変わらない姿で、現在も運転されている。
今後、東武鉄道350系の老朽化やメンテナンス部品の払底により、500系リバティへの置き換えが進められるものと思われる。

撮影日2018年5月20日(埼玉)


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