711系交流電車の思い出

昨年3月のダイヤ改正も以て引退し、現在は全廃したJR北海道711系交流型電車は、1967年に試作車4両が誕生し各試験を経て1968年、函館本線 小樽~滝川間の電化開業に合わせ量産されました。

その翌年の1969年の旭川迄の電化開業、1980年の室蘭本線千歳線の室蘭~沼ノ端電化開業で、711系は増備され合計で114両が製造されました。

711系は日本で初めての、サイリスタ位相制御を初めて採用した電車であり、その後登場した713系・781系電車にも採用されました。また冬季の雪による凍結・着雪による故障防止として、雪切室等の採用で北海道での運行に対応した電車でした。

車内の構造は片側扉2箇所設置され、扉の戸袋部分のみセミクロスを採用し、その他はボックスシートが採用されました。その構造を採用したのは冬季の保温確保と急行運用での使用を考慮した、構造に対応する為に片側2箇所扉にいたしました。前述の旭川電化開業時代には急行運用として、かむい・さちかぜ711系で札幌~旭川で運行されました。なお後年の711系は、札幌近郊でのラッシュ輸送に対応する為、片側2箇所扉から3箇所扉に改造されました。

塗装はデビュー当初、赤2号(えんじ色)と先頭車前面下部をクリーム4号の配色でしたが、1985年から塗装変更が行われ、赤1号の地色に先頭車前面と側面窓下にクリーム1号の帯を纏った塗装に変更されました。

1987年4月に国鉄からJR北海道に全車が引き継がれた711系は、その翌年に誕生した721系電車が登場し、1997年には731系電車の誕生で、運行範囲も徐々に狭められ初期車は1999年から廃車され、1次車(小樽~滝川電化開業時登場したグループ)と2次車(旭川電化開業時に登場したグループ)は、2004年迄に全車廃車されました。

残った車両も2015年のダイヤ改正で、733系電車の増備に伴い全車廃車されましたが、2012年10月に札沼線学園都市線)の北海道医療大学迄の電化開業時に、短期間の運転されたりしました。

私が711系電車に初めて乗車したのは、1987年の大学1年の夏休みに小樽~札幌間で乗車したのが初めてでした。夜間運行時間帯に乗車した為、車内は空いており窓を全開にして夜の日本海や札幌近郊の街並みを見た思い出がございます。

その後711系に乗車したのは、1995年9月に室蘭から南千歳で乗車した北海道の秋風を感じながら乗車しました。そして最後に乗車したのは2012年10月、滝川から旭川へ移動の際に711系に乗車し晩秋の北海道をのんびりと、私1人の車内で過ごしたのが最後の乗車になりました。

乗車機会は北海道と言う場所柄、あまり普通列車の電車で移動する機会が少なく、僅少の乗車記録でしたが乗車体験と写真撮影もできて良かったと思います。

写真は、函館本線 伊納~近文間を走る711系電車。(2007年9月撮影)

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