25年後に485系で復活した特急「ひゅうが」号

宮崎県の延岡と宮崎空港を結ぶ、特急ひゅうが号は現在、JR九州の特急電車として783系と787系が使用されておりますが、デビュー当初は485系電車で運転されておりました。

特急ひゅうが号の愛称は、1968年10月1日の国鉄時代のダイヤ改正(所謂ヨンサントウ)で誕生いたしました。当時、大阪と宮崎の間を結ぶ特急列車はキハ80系の「いそかぜ」号として運転されておりましたが、前述のダイヤ改正により愛称名を変更の上、漢字表記の「日向」で運転いたしました。大阪と門司の間は特急「なは」号と併結し、山陽本線はキハ80系が14両で走る、圧巻なシーンで走るシーンは山陽新幹線開業前における、山陽本線が華やかな優等列車が上下運転され、活気有ったと思われます。

その後、特急「日向」号は1974年4月25日に、日豊本線宮崎電化により従来のキハ80系から、485系交直流特急電車に置き換えられましたが、僅か1年も経たない1975年3月10日に、山陽新幹線博多開業により廃止されました。

そして廃止から25年経った2000年3月11日に、485系の電車を使用し日豊本線のローカル特急として復活いたしました。ただ往年は漢字表記だった愛称も、平仮名表記の「ひゅうが」にしたのはちょっぴりお気軽な特急に成り下がった感じで、残念な愛称名の付け方でした。

往年の485系「日向」はグリーン車2両・食堂車1両を連結し残りは普通車が連結され、長大編成の11両~12両でしたが、宮崎ローカルになった特急「ひゅうが」号は身軽な485系になり、ちょっぴり残念な印象でした。また編成も半室グリーン車以外は普通車で、あまり面白味の無い編成になり、783系が後年に投入される様になると、見劣りは隠せませんでした。ただ日豊本線の延岡~宮崎間は軌道強化され、スピードも100kmにアップし特急にちりん号の485系と共に、往年の走りぷりは流石485系でした。

485系で復活した特急「ひゅうが」号も老朽化により、783系と787系交直流電車に置き換えが決まり、2011年3月12日のダイヤ改正を以て、JR九州485系特急電車の運転は幕を閉じました。

現在、特急「ひゅうが」号は前述の783系・787系に統一され、特急「にちりん」号・「きりしま」号と共通運用でダイヤが組まれ、日豊本線の宮崎地区の旅客の足として現在も運転されております。

写真は日豊本線 宮崎~南宮崎間の、大淀川橋梁を走る特急「ひゅうが」号延岡行き。(2005年9月撮影)


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