札沼線で運転されていたキハ201系ディーゼルカー


2012年10月27日に、桑園~北海道医療大学間の全長28.9kmの、電化開業から来月で4年を迎える札沼線(通称 学園都市線)ですが、電化開業前は写真のキハ201系ディーゼルカーも運行されておりました。

キハ201系は1996年に富士重工業で3両編成4本の合計12両が製造され、JR北海道の最大馬力のディーゼルカーとして誕生いたしました。その他にキハ201系ディーゼルカーは、同社の731系電車との協調運転も可能で、現在でも函館本線の小樽~江別で協調運転を行っております。なお731系電車以外の721系・733系・735系および特急型の785系・789系との協調運転は不可です。

さて最大馬力のキハ201系ですが、製造コストが高価だった為、前述の両数で製造打ち切りになりましたが、営業最高速度が120km出すことが可能な為、函館本線の快速ニセコライナーや、同いしかりライナーではその威力を思う存分発揮し運転しております。

車内は片側3ドアのロングスシート車で、お手洗いは和式トイレとなっております。非電化時代の札沼線ではラッシュ時の他に、日中のデータイムも運用されておりました。4年前に初めて札幌~あいの里教育大学で乗車した時は、札沼線も一部区間が複線と言うこともあり、キハ201系のスピードも他のディーゼルカーに比べ、俊足で乗り心地も満足する車両でした。

現在、電化区間札沼線は全て電車での営業運転となり、キハ201系も撤退してしまったのはとても残念でした。製造から20年経ったキハ201系も暫くは、JR北海道函館本線 蘭越~江別で運転が継続されると思われます。ただ折角の馬力を発揮し、少数派のキハ201系を今後も走らせるのであれば、リニューアル工事が不可欠になると思います。

具体的には方向幕の3色LED表示器化への改造、トイレを和式からバリアフリータイプの洋式トイレへの変更、座席をロングシートから転換クロスシートへの改造(実現の可能性は低いですが。)等が挙げられます。

所属車両基地も札幌苗穂運転所所属の為、検査も容易に受けられる強みもあるので、前述の普通列車や快速列車以外に、臨時列車として活用すれば、キハ201系ディーゼルカーも能力を発揮できるのではないかと思います。

まあ大胆な臨時列車としては、快速きたみや快速狩勝に使用してみるのも面白いですが、車両運用やメンテナンスも大変なので可能性は低いかと思います。

ただ今年12月4日で廃線になる、留萌本線 留萌~増毛間のさようなら運転を記念として、札幌から直通快速のるもい号やしょかんべつ号(何れも仮称)で運転すれば、例えロングスシートの車内でも通しで乗車する者が、居そうかなと思います。これも実現の可能性は低く札幌から特急スーパーかむい号で深川乗換で、移動して欲しいとJR北海道は要求するでしょう。

先月の台風や今月の大雨被害で、JR北海道の経営も大変な状況でございますが、キハ201系がこれからも元気な姿で北の大地を走りますことを、心からお祈りいたします。

写真は札沼線 石狩太美石狩当別間を走る、キハ201系ディーゼルカー。(2012年10月26日撮影)



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