JR四国の豪華普通列車キハ185系3100番台

JR四国JR九州で活躍中の特急ディーゼルカーキハ185系のうち、普通列車として現在も活躍中の車両がキハ185系3100番台です。

キハ185系3100番台は2000年に、N2000系誕生で余剰になったキハ185系1000番台(トイレ・洗面所無し)の8両と、同系0番台(トイレ・洗面所付き)の2両を改造した車両です。

改造当時、JR四国の松山運転所に配属されていたキハ58・キハ65の老朽化に伴い、早急に車両の置き換えを要したことから余剰のキハ185系10両に白羽の矢が立ちました。

こちらのキハ185系は一般型のディーゼルカーとの連結も可能な様にする為、ジャンパ栓を増設したりして対応しております。車内の改造は最小限に抑えられ、収納式テーブル・灰皿の撤去、座席リクライニング機構の固定化等が、施されております。

前述の通り10両が改造され、予讃線の松山~宇和島間の普通列車で使用されておりましたが、このうち2両の1000番台は2006年6月、特急むろと号の増発の為、再度特急仕様に改造され原番号に戻されました。現在は3100番台8両が前述の予讃線区間で運行されております。

置き換え当時の2000年は未だ急行型のキハ28・キハ58・キハ65がJR四国普通列車で活躍しており、新型ディーゼルカーの1000形も両数が少なかったので、キハ185系の置き換えも止む負えない面も有りました。その後2006年に1500形ディーゼルカーも誕生したJR四国ですが、置き換え線区が高徳線牟岐線徳島線等に入り急行型ディーゼルカーを置き換えましたので、そこから捻出されたキハ40やキハ47を松山運転所へ配属し、キハ185系3100番台はJR九州へ売却譲渡すれば良かったのではないかと思います。

地方都市の愛媛松山でも、片側2扉のキハ185系ではラッシュ時は、キハ47の両開き片側2扉よりも乗降に時間を要しますし、使い勝手も悪いと思われます。まあ長所と言えば閑散時間帯の普通列車の運用に就いた場合、安く豪華な特急仕様のキハ185系で、松山~宇和島間を旅行できる面は長所ですが。

前述のキハ40やキハ47も廃車が出ているJR四国ですが、キハ47もJR九州へ譲渡しその中の車両ので、ジョイフルトレインの「或る列車」と言う、全車グリーン車と食堂車に改造された車両もございますが、元々鈍重なスピードのディーゼルカーを譲渡するならば、運用面で難がありJR九州の特急ディーゼルカーの増結用や新規特急用として、キハ185系3100番台を譲渡した方が良かったのではないかと思います。

国鉄末期の1986年にデビューし軽快な走りでステンレスの同車の方が、スピードもキハ40系列に比べれば早いですし、台車も空気バネ台車でキハ40系列よりも乗り心地は良いので、JR四国の対応としてはややお粗末かなと思います。

ただ今後、松山地区の予讃線非電化区間に、新規一般型ディーゼルカーが誕生すれば、使い勝手の悪いキハ185系3100番台も運用離脱は考えられますので、撮影や乗車体験はお早目に済ませますことを、お薦めいたします。

ただ暫くはキハ185系3100番台の他に、キハ40 キハ47 キハ32 キハ54の活躍が続くと思われますが。

写真は予讃線 西大洲伊予大洲間を走る、キハ185系3100番台の普通列車 宇和島行き。(2008年10月撮影)



イメージ 1