名古屋と長野を結ぶ振り子式特急しなの号383系

名古屋と長野を結ぶ特急しなの号に関するブログを以前、当ブログでも書き込みいたしましたが、特急しなの号に使用されている383系振り子式特急電車は、パノラマ展望が眺められる非貫通型のグリーン車と、増結用の貫通型グリーン車、増結用と名古屋方先頭車の貫通型の普通車と、先頭車両の顔がそれぞれ異なります。

写真は貫通型普通車を先頭に、名古屋へ向かう特急しなの号ですが、編成は基本6両編成通し編成の他に、増結用の4両編成(何れも両端の先頭車は、グリーン車・普通車共に貫通型です。)、2両編成の普通車のみの増結用と編成がございます。

名古屋~長野間は、東海地区から信州の山登りや観光で利用される方々の他に、ビジネス需要もございますので、平日・休日の旅客輸送波動により、自由自在な編成を組む為に、この様な編成が異なる種類となりました。

381系国鉄型車両の特急電車で運転されていた頃は、9両編成通し編成での運行でしたが、長野運転所(現 長野総合車両センター)から神領電車区(現 神領車両区)に受け持ちが変更された1982年11月から編成を、従来の9両から7両へ減車させて運転される列車も誕生いたしました。

これは並走する中央自動車道の整備や高速バス誕生により、特急しなの号の旅客も減少したことや、当時の国鉄が抱えていた赤字を少しでも減らす為の処置だったと思われます。

1987年4月にJR東海に引き継がれた381系特急しなの号は、中間に連結されていたサロ381グリーン車をパノラマグリーン車や先頭化改造されたグリーン車へ置き換え、編成も7両から6両へ減車した分、増発も行われました。

383系に置き換えられた際に編成も基本的には、381系の改造編成に準ずる編成をほぼ踏襲いたしましたが、グリーン車に関しましてはほとんどが、パノラマグリーン車の編成で運転される様になりました。

最近の特急しなの号を取り巻く環境は、車内販売の廃止や大阪発着の廃止等でやや特急電車としての勢いが衰えておりますが、名古屋~長野を結ぶ特急電車としてリニューアル改造等を行って、並走する高速バスに負けない特急電車として活躍して欲しいと思います。例えば前述の車内販売廃止や大阪発着廃止の代替として、コンセント付の座席に改造したり、グリーン車の3列シート化はぜひ実施して欲しい処です。

今後暫くは383系で運転される特急しなの号ですが、パノラマグリーン車で、名古屋から長野の前面展望を楽しんでみては如何でしょうか。なおパノラマグリーン車で展望しやすい席は1番C席・D席です。

写真は中央本線 釜戸~武並間を走行する、特急しなの号名古屋行き。(2014年3月撮影)


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