岡山と島根の出雲市を結ぶ、特急やくも号は現在381系の振り子式特急電車で、運転されております。
岡山から山陽新幹線の接続特急と、山陽・山陰の陰陽連絡の都市間輸送も、抱き合わせで担っておりますが、並走する米子道や中国道のバスに苦戦しながらも、381系電車をリニューアルし「ゆったりやくも」として35年近く運転されております。
もし特急やくも号が、大阪から北近畿や和歌山の白浜を結ぶ、特急こうのとり号や特急くろしお号で使用されている、287系電車で置き換えるならば、特急やくも号の速度は寝台特急サンライズ出雲号と同等の速度で、運転されるのではないでしょうか。
非振り子式の287系は確かに381系より若干遅くなりますが、幾らリニューアルした381系のゆったりやくも号でも、老朽化は進行していると思います。
JR西日本としては、北陸新幹線が取り敢えず福井の敦賀まで、開業した時には北陸本線を走る特急サンダーバード号や特急しらさぎ号を、新快速や快速で関西方面の輸送へ担うと思いますので、名古屋方面の特急しらさぎ号が辛うじて、残る以外は廃止されると思います。まあ北陸本線も米原~敦賀間は直流ですので、何も交直流電車で有る必要は無いですね。
その時に捻出された681系や683系で、381系も置き換えられると思いますが、現在も短編成で走る機会の多い特急やくも号に関しては、287系でも良いのではないでしょうか。
しかし今月のJTB時刻表の大型版で確認いたしましたら、4両編成のゆったりやくも編成での運転ですので、電化開業当時の1982年頃の様な9両編成での運転で無い処を見ると、利用者も減少しているのではないでしょうか。
原因としては沿線利用者の少子高齢化・過疎化・前述の高速バスでの移動やマイカー移動、更に山陽新幹線との乗り継ぎよりも、アクセスは多少不便でも、飛行機で移動し空港からレンタカーで移動する方が安く、行けるようになった事等が、利用者減少の一員かと思います。
改善策としては前述の、287系への置き換えや一部列車を振り子式のキハ187系ディーゼルカーに置き換えて、出雲市から浜田・益田への直通運転を、1往復でも良いので実施する事だと思います。ただキハ187系も製造から平均して15年前後経ちましたので、新しい形式となりそうですが。
やはり鍵を握るのは、北陸新幹線の敦賀開業で特急車両を捻出し、381系を置き換えてJR西日本の国鉄型の特急車両全廃の時に、なるのではないでしょうか。まあその時にはゆったりやくもも、国鉄色の381系にリバイバルされるのですかね。
