まだ線路が残っていた北王子線の廃線跡

こんばんは。週末土曜日の夜、如何お過ごしでしょうか。

今日は午後からSNS・ブログ用の撮影の為、東京北区の王子周辺で撮影いたしました。王子から赤羽へウォーキングしながら移動いたしましたが、その時に通った踏切跡の左右に線路が敷かれており、気になったので調べてみたら、今から3年前の2014年7月1日に廃止された、JR貨物北王子線廃線跡でした。

北王子線は東京北区の、田端信号場駅~北王子駅を結んだ、全長4.0kmの貨物線です。最近まで残っていた東京城北地区の貨物線ですので、読者の方々でさよなら貨物列車の写真を撮影された方々も、いらっしゃると思われます。ラストはDE10型ディーゼル機関車が、コンテナ貨物列車のコキを牽引し、ヘッドマークを掲げさようなら列車も運転されましたね。もし気になる方がいらっしゃいましたら、北王子線さようなら貨物列車で検索してみてください。

北王子線は1927年12月20日に開業し、前述の廃止日までの約86年間に渡り、貨物線として営業して来ました。晩年は宮城の石巻と北王子を結んだ、日本製紙のコンテナ貨車が運転されておりました。

その日本製紙も輸入パルプに押されたり、環境問題や不景気等で専用の貨物列車を運転するよりも、トラックで輸送した方がコスト的に安く、2014年3月14日の日本製紙専用線貨物取扱終了に伴い、貨物列車の発着が終了いたしました。

王子駅の駅舎は現在解体され、マンションが跡地に建設されている処ですが、少子高齢化時代にマンションを建設しても、余剰になるのでは無いかと懸念しております。

北王子線の線路は王子駅の通過線や、東北・上越北陸新幹線の高架下は、まだ線路状態も悪く無い様なので、入れ替えの機関車や保守用の車両が、走りそうな感じですが新幹線の高架下を抜けると、一気に廃線跡のイメージとなり、カルチャーショックが否めなくなります。

もし北王子線の貨物線が貨物列車が廃止され、線路と北王子駅の駅舎が残っていたならば、他の企業がその跡地を抑えて、製紙から物流倉庫用の雑貨輸送のコンテナ貨物列車でも、走らせていたのでしょうかね。まあ北王子線の他に付随する貨物線も有った様ですが、高度成長期時代の大幅な伸びで公害問題も深刻化した、1970年代になると都市部の工場の閉鎖や、海外への移転や価格の安さ等で移転し、その跡地に大規模なURの団地が建設される様になりましたからね。

それに伴って北王子線の貨物線も、日本製紙が1970年代に工場の移転が始まっていたならば、北王子線も早めに廃線になっていた可能性も高いですね。幸い21世紀に2014年7月1日までは残っておりましたので、都内の貨物専用線の鉄道マニアや鉄道オタクにとっては、1日数本だけ運転される北王子線の貨物列車を撮影するのは楽しみで、DE10がコンテナ貨車を牽引し通過する際は、かなりエキサイティングされたのでは無いかと思います。

私は残念ながら北王子線の貨物列車を撮影する機会が無く、その勇姿を収める事はできませんでしたが、京浜東北線の車内から時々、北王子線を運転するDE10牽引のコンテナ貨物列車を、何度か見たのは良き思い出です。

※写真は東京北区の北王子駅方から撮影した北王子線廃線跡。踏切の場所は線路も舗装され、この路線が既に廃線になったのを窺い知る事ができる。後方には都内有数のマンションが立ち並ぶ。
冬季の東京のノスタルジーを感じさせるシーンだ。

撮影日2017年12月9日


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