今年で誕生から25年のJR西日本207系電車

JR西日本の通勤型電車、207系が誕生してから今年で25年が経ちました。

1986年の国鉄末期に誕生した207系900番台は、JR常磐緩行線東京メトロ千代田線の乗り入れ用の試作車として誕生しましたが、JR西日本207系とは全く別のコンセプトの為、関係無い形式です。


試作車が誕生したのは1991年3月に誕生し、その年の翌月から運用開始されました。同車はJR西日本で初めてVVVFインバターが採用され、最高速度は登場当時の通勤型では初の120km/h対応となりました。また定員増を狙って従来2800mmだった在来の通勤型電車の幅を2950mmのワイドボディーを採用し、裾絞りの車幅構造を取り入れました。
車両はビート加工軽量のオールステンレス構造で前頭部前面は普通銅製、側面・屋根面はFRP製となっております。
種別表示は幕式で、行先表示器はLEDを採用しております。

当初は7両固定編成で登場いたしましたが、同年12月の量産化では、2両編成・3両編成・4両編成が誕生し、1994年には東海道本線山陽本線普通列車用に6両固定編成が誕生いたしました。

主な走行線区はJR西日本アーバンネットワークエリアを中心に、東海道本線山陽本線JR東西線片町線福知山線おおさか東線関西本線です。

車両は2003年迄に484両が製造されましたが、2005年4月25日に発生した福知山線脱線事故で、7両が廃車され現在は477両全車が兵庫県にある網干総合車両所に、配属されております。

207系湖西線等での運用も考慮し、全車半自動式のドアや耐雪ブレーキも装備されております。(嘗て湖西線でも運用されておりました。)

車体塗装は濃淡ブルーと境目に白色が入った帯を巻いておりましたが、2005年度からは後継系列の321系に合わせ、窓周りと窓下に紺色、窓下に上からオレンジ・白・紺の4本帯を巻く塗装に変更されました。

2014年からは20年以上経過した0番台より、体質改善工事が施行され今年度からは1000番台で体質改善工事の改造が開始されております。

関西のJR西日本の通勤型電車207系は現在、321系および来年度に誕生する、大阪環状線で活躍中の103系置き換え用の323系と共に、同車のアーバンネットワークの主力次世代電車として、今後も通勤・通学客輸送に貢献することと思います。

※ 写真は山陽本線緩行線を走る、西明石松井山手行き普通列車。(塩屋~須磨間にて撮影 2005年8月)

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